2015年9月14日月曜日

ふれっしゅはち

5年前に娘が小学校に入学した時のことを書いたものです。

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娘は今年、学芸大学附属世田谷小学校に入学しました。
家からあるいて20分弱のところにあり、のんびりした学校と聞いていたし、娘も雰囲気を気に入っていたものですから。
入学すると「毎日学校に持ってくる物」を忘れないようにとフレーズにして覚えさせるのです。
フレーズで謳ったものに加えて、必要なものをそろえてランドセルに入れています。
毎日必ず持ってくるものが「ふれっしゅ はち」です。

 ふ:ふでばこ (筆箱)
 れ:れんらくちょう (連絡帳)
 っ:つよいこころ (強い心)
 し:したじき(下敷き)
 ゅ:ゆるすこころ(赦す心)
 は:はんかち(ハンカチ)
 ち:ちりがみ(ちり紙)

だというのです。
大文字のひらがなはすべて「モノ」なんですが、拗促音の「っ」と「ゅ」は「心」や「気持ち」のことなんです。
私は児童教育の専門家ではありませんが、コーチや子育てアドバイザーの資格を取り、人を育成することを生業としている身として、「赦す」ということの大事さを痛感してきました。
娘にも、事あるごとに「赦すって難しいんだけど、大事なことなんだよ」と言い聞かせてきました。
それを学校の持ち物リストに入れている学校があったなんて、ちょっと驚きでした。

昨日も母親が娘の実験道具を踏みつけて壊してしまったので、娘は大泣きしていました。
母親の謝り方が気に入らなかったらしく、泣き続けます。
「悲しいねえ。こわれちゃって残念だったねえ」と共感しつくしてから、私は彼女に言いました。
「ママは、謝っているよ。ママを赦してあげよう。辛いけど、赦してあげよう」と言い聞かせました。
鼻水でべとべとになった顔を私のTシャツでぬぐうと、笑顔をとりもどして、夕食になりました。

ジェラルド・G・ジャンポルスキーという人が「ゆるすということ」という本を書いています。
彼は「赦す」ということを「否定的な思いへのこだわりを手放すプロセス」と定義しています。
赦せないことで心に何か引っかかってしまうと、前進するドライブがかからなくなってしまうというのです。


あなたには「赦せないこと」「赦せない人」がありますか。
「赦さない」ことでこだわっているのは何ですか。
赦したら、何が変わると思いますか。

「ゆるすということ」ジェラルド・G・ジャンポルスキー著 サンマーク出版

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