2015年9月9日水曜日

スポーツの監督とマネジメント_2

私がアメリカンフットボールを始めたのは15歳。高校一年生になった時でした。
母校は日本の高校アメリカンフットボール部の歴史にもたびたび登場する高校でして。
私が始めた頃は、うるさいOBがコーチとして君臨。どなりちらすばかりで組織だったコーチングはされていませんでした。
専門誌「TOUCHDOWN」に、関西学院大学付属高等学校の監督をされていた武田健さんが「コーチ雑感」を書いておられ、「選手はほめて育てる」というコメントを読んで、母校とは全く違うと思いました。
大学に入ってフットボール部を創設した私たちは武田健方式で選手を育てました。

先日、友人の息子が高校でフットボールをやっており、私が卒業した大学のグラウンドで試合をするというので、付き添いがてら高校のフットボールを久しぶりに見に行ってきました。
友人の息子の高校は、監督が人格者で15歳から18歳までのスポーツについてポリシーをもっておられ、統率のとれたいいチームに仕上がっていると思いました。
一方の対戦相手。私はベンチの端っこにいて見ていたのですが、なんと、40年前の母校のような…。
鬼コーチが選手を罵倒しながら試合を進めていくのです。選手は萎縮し、沈黙し、おびえていました。
これで勝っていくのはかなり大変だろうなと、人ごとではありながら、学生たちのメンタル面が心配になりました。
高校も大学も「スポーツをやること」はいいのですが、一生それで食べていくならまだしも、学生生活の数年間だけをそのスポーツと一緒にすごすだけなのだとしたら、そのスポーツを通して、学生が何を身に付けるのか、将来、それを何に生かすのかを、監督やコーチたちは選手たちに伝えておかなくてはなりません。
勝ち負けも大事。協調性やチームワークも大事。役割り分担やリーダーシップも大事。フェアプレイやスポーツマンシップももちろん大事。
誰のために勝つのか。勝つことによって、何を経験させるのか。負けることによって何を学ばせるのか。
プロとしてのスポーツではなく、学生のスポーツのあり方を考えさせられた日曜日でした。

あなたはスポーツで何を学びましたか。
それが今のあなたにどんな効果をもたらしていますか。

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