2016年2月6日土曜日

コーチングのスキル② 質問する

コーチングを知りたいという方のために、前回から
コーチングのスキルについて書いています。

第2回は、「質問する」というスキルです。


質問することも、コーチングでは大事なスキル。
 「コーチは質問しかしない」とか
 「コーチングとは質問すること」と言う人もいるくらい。

誤解ではあるのですが、
それほどまでに「質問する」というスキルは
クライアントの思考や行動を左右させるものなのです。

質問にはいろんなタイプがあります。

クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンが、大分類。
イエス、ノーで答えられるクローズドクエスチョン。
考えないと答がうかんでこないオープンクエスチョン。

オープンクエスチョンの中にも、限定質問と拡大質問があり
誰? どこ? いつ?など、答がわかっているのが限定質問。
考えないと答が出てこないのが、拡大質問。
What?  Why?  How?  何? どうして? どんなふうに?などです。

ただし、使い方によっては、拡大質問の疑問詞も、限定質問になります。

 昨日のパーティでは何を食べましたか? 

は限定質問。
昨日食べたものというのは、限定されてしまう。
思い出しさえすれば答がわかるわけで、
過去の質問はほぼ限定質問になります。
 
 来週のパーティ、あなたが幹事をするとしたら、
 どんなパーティにしたいですか。

これは拡大質問。
あなたの意見や意志、考えや感情が答を導き出す質問です。

拡大質問は、人間は思考をめぐらします。
未来の質問は多くが拡大質問になります。

コーチは、クライアントが考える質問をします。
特に、未来に向けた質問をたくさんします。
すると、クライアントの頭がどんどん回ってきます。
頭が回るとどうなるかというと、
オートクラインというのが起こります。
自分で話していることで、自分の頭が整理されてくる。
明確になってくる。確信するようになる。
そんな経験ありませんか。

オートクライン(Autocrine)は細胞生理学の言葉。
細胞が分泌するものが、他者ではなく自分に影響を与える機能のこと。
思考が巡るとでもいうのでしょうか。
コーチの質問によって、自分がどんどんと考えを進めていく。
考えを進めるだけでなく、行動するようになる。
行動することで、変化を手に入れ、達成感を味わい、
さらに変わっていくことができる。
一連のプロセスを経験すると、
自発的に、そして自律的に行動するようになります。
ですからコーチは質問をするわけです。

質問するときには注意すべきことがありますが
それはまた次回に書きましょう。


質問のスキルを簡単にまとめておきます。

 相手に考えさせる、気づかせるような拡大質問。
 過去を確かめる質問よりも、未来に向けた、思考を展開させる質問。

コーチがそんな質問をこころがけて会話をしています。


あなたは質問をされるとどんな気分になりますか。
いい質問だなと質問はどんな質問ですか。

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